子どもに多い?うつる?
水いぼ(伝染軟属腫)とは
水いぼとは、伝染性軟属腫ウイルスの感染を原因として発症する感染症です。
水いぼという俗名の通り、ツルツルした光沢のある特徴的ないぼですが、中身は水や液体ではなく、ウイルスが変性した組織から成るかたまりです。ただ、引っ掻くなどの刺激で化膿すると、身体の他の部位にうつることがあります。
主に10歳以下の子どもに見られる病気であり、半年から3年で自然治癒しますが、早く治すためには皮膚科での治療をおすすめします。
水いぼの主な症状、
いぼの特徴
水いぼには、主に以下のような症状・特徴が見られます。
- ツルツルとした光沢のある1~5mm程度のいぼ
- 中に水が入っているように見える
- 肌と近い色味をしている
- かゆみ
- 大きくなると中心部がくぼむ
- 破いてしまうとジュクジュクと化膿する
- 胸、腹、背中、関節などにできやすい
- 痛みはない
- ほとんどが子どもに見られる
水いぼの原因
水いぼは、伝染性軟属腫ウイルスの感染によって発症します。
感染経路としては、水いぼとの直接的または間接的な接触です。プール、銭湯・温泉などで感染が拡大するケースが多くなります。またまわりの人だけでなく、自身の他の部位へと感染が広がり、水いぼが増えます。水いぼが破れている場合には、より感染のリスクが高くなります。
皮膚が薄くやわらかいこと、皮膚のバリア機能が十分に発達していないことから、ほとんどは子どもに発症します。
水いぼの治療
水いぼは、半年~3年ほどで自然治癒が期待できます。
水いぼの状況、年齢、ご希望によっては、積極的な治療を行います。
自然治癒を待つ
積極的な治療に伴う痛み、アレルギーが心配な場合など、自然治癒を待つことは少なくありません。
摘出治療
先端が輪になっている特殊なピンセットで、水いぼを1つずつ摘出していきます。
痛みを抑えるための麻酔テープなどを使用することも可能です。
水いぼのよくある質問
水いぼができたら、学校は休む必要があるのでしょうか?
学校保健安全法による登校禁止の定めはありません。また日本小児感染症学会、日本小児皮膚科学会、日本皮膚科学会、日本臨床皮膚科医会などでも、欠席の必要はないとの共通の見解を示しています。
水いぼができたら、プールをお休みする必要がありますか?
登校と同様に、学校保健安全法、各学会でプールの禁止や制限は必要ないものとされています。ただし、タオル、ビート板、浮き輪などの共用は避けるようにしましょう。