■概要
正式病名は伝染性膿痂疹(でんせんせいのうかしん)と言います。
水ぶくれができびらんができることが多い水疱性膿痂疹と、カサブタがついて炎症が強い痂皮性膿痂疹の2種類からなります。
水疱性膿痂疹は黄色ブドウ球菌、痂皮性膿痂疹はレンサ球菌により生じます。
その手で別のところをかくと、そこに爪によって傷ができて新しい病変ができ、次々に化膿した患部が火の粉が飛ぶように広がってゆくことから、とびひという名がついたと言われています。
●診断のポイント
水疱性膿痂疹
・乳児〜小児によくみられ、夏季に多い
・手、足、顔面など露出部に多く、特に鼻入り口部は好発部位
・小さな外傷や虫さされやあせもがきっかけとなる事が多い
・びらんが拡大し、周囲や離れた部位に拡大していく
痂皮性膿痂疹
・年齢や季節を問わない
・周囲に発赤を伴う、膿をもった水疱が急速に痂皮化(カサブタ)していく
・咽頭痛、発熱、リンパ腺腫脹などの全身症状を伴う
・アトピー性皮膚炎に合併することがある
■治療
①内服薬
抗生物質を内服します。かゆみが酷い場合はかゆみを抑える飲み薬を処方する場合があります。
②外用薬
抗生物質軟膏を用います。かゆみが酷い場合はステロイド軟膏を処方する場合があります。
よくある質問
Q1.消毒した方がいいですか?
消毒液は浸出液に触れると殺菌作用がなくなること、皮膚の細胞にも毒性に働くこと、かぶれの原因になる可能性などから使用しないほうがいいとされています。
Q2.お風呂に入ってもいいですか?
浴槽に浸かっても問題ありませんが、シャワーのほうが適しています。
Q3.プールに入ってもいいですか?
他人にうつす恐れがありますので、プールや水泳は完全に治るまではやめておいたほうがいいでしょう。