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アトピー性皮膚炎atopic

アトピー性皮膚炎について

概要
「アトピー性皮膚炎は、増悪・寛解を繰返す、そう痒のある湿疹を主病変とする疾患であり、患者の多くはアトピー素因を持つ。」と日本皮膚学会で定義されています。

アトピー素因
・家族歴・既往歴
・IgE抗体を産生しやすい素因

原因
皮膚のバリア機能の異常が根本としてあり、そこにアレルギーや刺激などが複雑に絡まりあって発症すると考えられています。

症状
・かゆみ
・特徴的皮疹
 発生部位
 左右対称性の分布を示す 
 好発部位:前額、眼囲、口囲・口唇、耳介周囲、頸部、四肢関節部、体幹
 年齢による特徴
 乳児期:頭、顔にはじまり、しばし体幹、四肢に下降
 幼児期:頸部、手足の屈曲部
 思春期:上半身に皮疹が強い傾向

治療
当院の治療原則は①薬物療法②スキンケア③悪化因子の検索とその対策です。
治療の目標
・症状はないか、あっても軽く、日常生活に支障がなく、薬物療法もあまり必要としない。
軽い症状は続くが、急激に悪化することはまれで、悪化しても持続しない。

漢方薬による治療は積極的には行っておりません。

当院で使用する外用薬は、ステロイド軟膏、プロトピック軟膏、白色ワセリン、アズノール軟膏、ヒルドイドなどの保湿クリームなどで、日本皮膚科学会が認めたアトピー性皮膚炎の治療ガイドラインに従ったものです。

よくある質問

Q1.ステロイド外用薬をつけるのが怖いのですが?
患者様から「ステロイドは恐いので使いたくない、ステロイドを使わないで治療して欲しい」と要望されることが時々ありますが、当院では必要があればステロイド軟膏を使用します。マスコミや一部の医師の無責任のステロイド批判により、ステロイド外用薬=恐い薬という誤解が生まれてしまった時期がありました。もちろん、「ステロイドにはなんの副作用もありません」などというつもりはありません。
必要がなければ、あるいはなくなれば使用を中止します。

しかし、ステロイド軟膏は皮膚の炎症を抑えるには大変優れた薬剤であると考えています。
「まず、皮膚の炎症をステロイド軟膏で軽快させた後、プロトピック軟膏や保湿クリームで良い状態を維持しましょう」という方針です。
恐がって、きちんと塗らないと十分に炎症を抑える事ができず、かえって使用期間や使用量が増えてしまう事になりかねません。
あまりかたくなにならず、ステロイドの副作用、正しい使い方についても医師に相談してください。